クランクブギ CRANKBOOGIE

自転車と、ブルースと、旅と。

海外サイクリング実践メモ 「シクロスポルティフ参戦編」

以下の文章は2006年、ラ・ベルナール・イノーに参加した後に書いたもの。
ラ・マーモット(la Marmotte)完走への工程を再考するため、もう一度読み返している。


(1) 輪行
○輪行袋: オーストリッチ OS-500トラベルバッグ
○処理概要:
1. ホイールのクイックレリーズを外し、タイヤの空気を抜いた
2. フリーは、いらなくなった靴下2枚でカバーした
3. シートポストは予め高さの印をホワイトでつけてから、サドルを一番下まで下げた
4. ペダル、メーターを外した
5. 前エンドは日東の用心棒、後ろエンドはオーストリッチの別の輪行袋のエンド金具装着
6. リアディレーラーを外して軍手でカバー、それをコンビニ袋で包みチェーンステーに縛ってぶら下げた
7. 古いシャツやプチプチシート等でフレームやサドルをカバー、
チェーンリングは使い捨て保冷バッグで カ バーした
8. これらはナイロン紐で縛り、帰りにも使えるようにした
(ビニルテープ、小カッターも入れ帰りの梱包に使用)
9. 隙間に、ヘルメット、シューズ、ジャージ類、タオルを入れてクッション材とした


※過去2回の海外ツーリングでは普通の輪行袋を使用し、保護はエンド金具をつけ、ペダルを外し、段ボールを挟む程度だった。それでもトラブルはなかったが、今回は高価な自転車だしトラブルのないよう念入りに保護した。⇒結果はOK、自転車は全く問題なしであった。帰国後、輪行バッグには若干擦れて薄くなっている箇所をひとつ発見した。
※オーストリッチのOS−500は横幅が大きく取り回しにくい欠点はあるが、総合的にはよく考えてある。持ちやすいし、折りたためるので現地で自転車を組んだ後の車移動の際もあまりかさばらずに車に収納できた。(家庭でも同様。押入れの隙間に入る)

より慎重にするならこちらのパッキング方法をご参考に→CYCLEFILM


※他の荷物は機内に持ち込めるサイズのキャスター付(リュックにもなる)ピギーバッグを使用。輪行バッグにキャスターがついてないので、これは楽で大正解だった。
○時差ボケを少なくするために。飛行機で安眠剤という手がある。Lideneはフランスの薬局で買える、よく眠れる薬。 1錠で十分 ただし寝覚めの気分はあまり気分良くない。帰国翌日からの仕事に向けての準備としてGOODだった。               
     
(2)携行品の海外旅行保険(調査不足のまま)
○海外旅行保険を何社か調べたが、携行品としていくらかけても、1点の補償額は10万円まで。'=50万円の携行品保険をかけても、自転車1品として数えられると最高10万円までしか補償されない。自転車フレーム、ホイール、と部品毎に分けることができるか⇒AIUでは不可。
○前もって航空貨物として送れば、保険は全額かけられるので、補償面ではこの方法が一番と推察。貨物運賃として自転車がいくらになるか、保険金額がいくらか⇒未調査。 

(3)自転車の飛行機運賃(輪行時)
○2010年KLM、エールフランスでの自転車運賃は日本発片道200USドル、欧州発の復路は片道200ユーロを取る。
○2006年はエールフランス、アリタリア航空で自転車運賃として片道80ユーロ取った。航空会社を選ぶ際に考慮すべし。当時のレートで約1,2000円、往復2,4000円。重さは、エコノミーの20kgとは別の勘定になっていて、保険は入っていなかった。自転車運賃は2005年11月頃から適用されるようになったとのこと。その時日航と大韓航空は、自転車運賃を取らなかった。(共同運航便は取る場合があった)
○2015年全日空/ルフトハンザ共同運航便、往路の全日空ではオーバーサイズで15,000円+手荷物個数増で9,000円かかった。復路のルフトハンザではオーバーサイズで100ユーロだけがかかった。手荷物個数増は無し。
○自転車を持ってゆく事を予約時に伝える事! リヨン空港で応対してくれた人は丁寧でフレンドリーだったけど「ヨーロッパじゃ常識なのよ、あなた」って感じはした(笑)。 
○久保さんに教えてもらった事だが、乗換えの場合はカウンターに早めに行って、自分の荷物がちゃんと飛行機に乗っているか、確認してもらうと良い。

(4)装備
○チューブは最低2本携行するべし
○携行用ポンプは使いやすいもの+ボンベがベストと考える
○補給食と水も、多めに携帯する方が良い
○ウェアーは雨具や、天候の変化に対応できるように携行する。
⇒だからサドルバッグは大きめがお奨め
※シクロスポルティフはレースだが、ロングライドの装備が必要。今回、交換用チューブを1本しか持って行かなかった。これは失敗だった。実際雨で1回パンクしたが、次にパンクしたら走れなくなる訳で、急にビビッた(慎重な?)走りになってしまった。
※ウェアについて。7月の夏真っ盛りなら別かもしれないが、欧州は大陸のせいか日が照っている内は暑くても、雨が降ると凍える位、急に寒くなる。参加者の中にはサドルバッグ+ハンドルバッグを付けている人も結構いたので「備えあれば憂いなし」ということか。多少不恰好でも走れなくなったらオシマイだ。暑いのは脱げばいいが、へたばっている時に寒いと自転車をコゲナクナッテシマウ。
※実際に使った補給食は写真に(カルフール等スーパーで購入)これら以外に日本でもおなじみのBORNとカーボショッツを使用。写真左からSt-Yorreは、足のツリ防止する効果もある塩水。ツールでおなじみアクアレルの水。フルーツピューレのPomPotesは美味しくて力が出る、オススメ。手前はチョコクレープのスティック これもイケル。通常ロングライドでは甘いモノばかりだと飽きるし塩分もほしいのでスルメや梅しば、ビーフジャーキー等持参するがラ・ベルナールイノーではフランスのお菓子がめずらしくて、甘系ばかりにした。やっぱり最後は飽きた・・・

(5)レース本番

○ロングライドの基本を守って、最初から飛ばさないこと!
自分はフランスを走っているのが嬉しくてやってしまった! そして後半足がツって止まってしまい、大変だった。そのこと自体は全く後悔してないけれど、ペースを守っていればもっと早くゴールできたかなとも思う。自分の実力を冷静に判断し、最初は楽なペースの集団で走ろう。
○右側通行を厳守する。最初は分かっているつもりだったが、疲れてきて、細い田舎道程、左側を走っていた。これを何回もやってしまった。 非常に危険なことである。
○集団で一緒に走る人にアイサツしよう。アジア人は相当目立ちますし、彼らの走りの常識と違うこともシテイルカモシレマセン。笑ってボンジュール!といえば、皆、いろいろ話かけてくれます。何言ってるか分からないけど・・・しかし黙って集団にいるよりずっと楽しくなります。話ができたらもっと楽しいやろなあ!(英語ができる人は殆どいなかったので) 次回はもう少しフランス語を勉強して、足を鍛えて、挑戦します。
○水は30kmに1本くらいの割合でのむ。足が攣りにくくなる。
○登りで頑張らず、下りで踏む。
○コースは必ず下見する。とんでもない激坂があるかも? 見る、見ないでは走り方が変わってくる。
○コースの街には、二日前には入りたい。行くといろいろ、その街や人に興味がわいてくるので。
○ゼッケン用安全ピンを持って行く。フランスでは自前で準備するのが常識だそうです。
                      

おきなわ100キロを完走できたので、これからはラ・マーモット完走への要件をクリアしていきたい。
中でも、
山岳コースに強くなる事、中高負荷での持久力を上げる事。 この二つは必須だ。

来年は、その強化の年にする。
「ツールドつくば」で自己ベストを更新する。JCRCのZクラスとFクラス、何処かのヒルクライムに参加する。
当初「グランフォンド吉野」を考えていたのだが、試走会への参加や当日のアクセス等のハードルがあり都合がつくのか、再検討中。

ラ・マーモットの概要

シクル・マーモット店長のブログ

2010年にラ・マーモットを完走したZUZIEさんの記録 ※ブログ引越しされたので「続き」はアーカイブから探して下さい。

遠征旅行のコーディネイトをしてくれる、(株)ユーレックス、フィールズ・オン・アースのページ


〈2006/9  改稿2010/12/29,2015/8/31 写真:N.KUBO,tsuru-585〉